私は、よく空を見ます。
秋の高く晴れ上がった空は気持の良いものです。
今日は天気が悪いからこれから雨が降るな。と思っている内にぽつぽつと降り出します。低層雲は色んな雲が集まっていて自分勝手な思いがぶつかり合っていると感じます。勝手な思いが膨れ上がりけんかをして嵐になります。この天気は地獄の様な不安や恐怖を感じさせます。
うろこ雲や巻雲は高層雲と言って、真っ青な空に羊が並んでいるような、ほうきで掃いたようなきれいな模様を見せてくれ心も弾みます。
又、高層雲は見ていて気持ちが良いばかりか、雲同士のけんかもないのでさわやかな気持ちになり、そこに天国を感じます。
私は、「自分の気持ちが落ち着かない」と気が付いた時には、空を見る様にしています。
先日、高層雲のうろこ雲の写真を撮ろうかと思っている内にどんどん風に流され形は変わっていきました。低層雲の雨雲も嵐も風に吹かれて次第に薄れて行きます。
私達の心もこの雲と似ているなと思うのです。どんな事があっても、いつまでもその形で留まる事はありません。段々と形は変わり流されて消えていきます。
毎日の生活の中で「何でこうなった。何でこうなった」と原因や結果を求める事ばかりではなく、放っておくことに依りざわついた気持ちが薄れ、自然に消え去ってしまう事もあるのではないかと思います。
心が落ち着かなくなった時に、その原因に頭を悩ますより風が流れて行くように「忘れていたら、いつの間にか気にならなくなっていた」という事もある様に思います。